『Watch Dogs(ウォッチドッグス)』レビュー
2014.08.17 Sunday
歩きスマホは危険です
UBIソフトの箱庭系クライムアクション「Watch Dogs」のレビューをお届けします。舞台となるのは現代のシカゴですが、街全体がctOS(シティオーエス)という名の都市管理システムでカバーされている架空のシカゴ。建前は「絶対安全なセキュリティ」というものの主人公エイデン・ピアースは手持ちのスマホで常時ハッキングOK。信号機や跳ね橋に監視カメラありとあらゆるものを自在に操ることが出来るのです。
監視カメラを操作し敵の持ってる爆弾を遠隔起動!
通話を盗聴して秘密の会話を盗み聞き!
夜のカーチェイスは街中を停電状態にして逃走!
一言で言えば「ハッキングGTA」。
この街を自由にコントロールできる万能感がこのゲームの大きな魅力となっております。
個人情報はすべてctOSに登録されているのですれ違う人々全ての名前や秘密事がモロバレ。「ネットでよく買うのは◯◯」とか「前科あり」「薬物厚生プログラムを受けている」とか様々な秘め事が見れるのは面白い。
しかしなによりたったそれだけの情報でただのモブキャラに人格やバックボーンを感じられるのは凄いですね。その恩恵により世界のリアリティが増すというメリットもまた大きいのでした。
3D箱庭クライムアクションを確立したのは「GTA III」です。このゲームは80年代を舞台とし当時のポップカルチャーをベースに世界を彩りましたが、「Watch Dogs」はシステマティックな監視世界への警鐘とエンターテイメント化とといういかにもな現代劇であるというのは面白い対比です。
「すれちがい通信」でゲット!
ストーリーはやや暗い内容。主人公を狙って起こされた事故により姪を失い、その犯人と背景を追うという復讐劇。
復讐についての悩みや葛藤もあり主人公造形は巧く描かれています。ただの成り上がりギャングではないヒロイック性も感じられカッコいい。
ただ街の悪を退治する正義の味方でありながらも、すれ違った相手の口座を片っ端からハックする外道野郎でもあるというアンビバレンツさw
しかもその金を使う場面があまり無いってのは残念でした。
本編を忘れて街で遊べる箱庭ゲーは良い箱庭ゲーの格言通り、「Watch Dogs」も様々なアクティビティが用意されています。車を届けるミッションやギャングを襲撃するミッション等など。
リアルに描かれた街中で8bit調のコインを集めるマリオっぽいものやインベーダー?を撃つミニゲームもあったり、「デジタルトリップ」として「Carmagedon」風轢き殺しミッションや巨大なクモ型ロボに乗って街を蹂躙したり、あるいはサイケデリックな画面で花から花へジャンプするといったぶっ飛んだ物もあったりでバリエーション豊か。
オンライン要素はカーレースなど定番のものもありますが、他のゲーマーのプレイに割り入って見つからないようにハッキングや尾行を行うこれぞ「Watch Dogs」といった物もあります。
でもこっちが何かしようと思ってる時にやられると超ウザいんですけどね〜w
キャラの造形がなまじ良いだけに…
実に手のかかった良いゲームです。銃撃もストレス無く敵を倒すテイクダウンも心地よい。
UBIソフトは「Assassin's Creed」や「FarCry3」で現代都市ではないものの様々な箱庭ゲーの実績を積んできたので「Watch Dogs」でここぞと完成度の高いものを出してきたなという印象です。
実際、売上もかなり良かったらしいので「Watch Dogs2」も十分ありうるでしょう。
不満はあまりないのですが、開始時は日本語音声だったのに途中から英語音声になったのは何だったんでしょうかね?コンフィグ触っちゃったのでしょうか?
とはいえ、メインの登場人物が日本語で街のざわめきが英語ってのは違和感感じてたので、英語音声は全然問題ありませんでしたが。
あと強いて言えばヒロインですかねぇw
仲間となる女性ハッカーですがモヒカンでタトゥーにピアスといったパンクな格好。おまけに貧乳。
よく洋ゲーの女キャラはブサイクだのゴリラだのと罵られて「そんなこと無ぇよ、慣れれば全然OK」と言ってきましたが、それでも流石にこの娘はないっすw
- 洋ゲー レビュー
- 23:43
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