『Child of Light(チャイルド オブ ライト)』レビュー
2014.05.31 Saturday
遊べる絵本
「Assassin's Creed」や期待作「Watch Dogs」などで日本でも年々存在感を増しているUBIソフトの新作「Child of Light」を紹介します。この「Child of Light」は「Assassin's Creed」のような超大作とは異なり、パッケージ版で2000円程、ダウンロード版で1500円という低価格ソフトなので今どきの豪華なビジュアルとボリュームに溢れたゲームに比べれば見劣りするのは致し方ありませんが、安価ながらもとても印象的で心に染み入る味わい深いゲームであります。
よくこのゲームの紹介記事で「JRPGのようで懐かしい」という文面を見かけますが、私はあまりそう感じませんでした。
確かにバストアップの会話やアクティブタイムゲージが流れる戦闘はすこし昔のJRPGを彷彿させられますけれども、ゲーム中に流れる雰囲気はまさに海外のもの。
水彩画調のグラフィックと優しくも悲しげな音楽に詩的な会話はヨーロッパでつむがれた童話絵本を読んでいるような感じを受けます。
そう、まさにインタラクティブな絵本と言うべきゲームなのです。
死に瀕した王女が目覚めた傍らには人魂が…
内容は非力で幼い王女が仲間とともに成長し、悪の魔女を倒す王道ストーリー。光の精霊イグニキュラス(ホタルなどと言われてますが、どう見てもヒトダマ)に導かれ物語は始まるのですが、このヒトダマの使いようがこのゲームのオリジナリティの部分であります。
移動シーンでは光るオーブを回収したり謎解きに活用したり、戦闘シーンでは敵を照らすことでアクティブタイムゲージの速度を遅らせるなど、ただのマスコットに収まらない多様さが光ります。
戦闘では「ファイナルファンタジー」のアクティブタイムバトルのように待機時間の後にコマンド選択となりますが、選択直後に発動されるのでなく少々のラグがあるのがポイントでそのゲージの速度を如何に操るかがキモ。
上手く行けば相手に攻撃させることなく一方的に攻め続けられるのが楽しいですね。逆にハマることもよくありますがw
とはいえノーマルモードでもかなり難易度低めなので身構える必要はないでしょう。
レベルも戦闘毎に誰かしら上がってるぐらいガンガン上昇するので心地よいです。
あの素晴らしいゲームを2度3度
グラフィックは実に絵画的で美しい。それでいて手書き風のキャラクターが多関節でちょこちょこ動くのは見ていて楽しいですね。
個人的にはなんとなくイタチョコシステムのゲームを彷彿させられましたがw
会話は原文(英語)ではかなり韻を踏んだ文章らしく、それを日本語化すると独特の上品さというか妙なズレ感がにじみ出る言葉遣いになるのですね。
日本人が書く文章とは違うので印象的な会話が多いのですが、中でも特に気に入ったのがこのやり取りです。
イグニキュラス「オーロラ、愛ってなに?」
オーロラ「さよならを言う時寂しくなる気持ちのことよ」
くぅぅッ!なんというオサレ会話よ!
- 洋ゲー レビュー
- 23:06
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