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『L.A. Noire (LAノワール)』レビュー

L.A.ノワール



Rockstargamesがガチで刑事ゲー作ったらこうなった



警察ないし探偵が主人公の犯人探しゲームって人間ドラマを書きやすいからなのかコンピュータゲームの歴史でもかなり古くから存在しています。古典で有名なのが「ポートピア殺人事件」、シリーズでは今も続く神宮寺三郎J.B.ハロルドなどがありますね。

今回の「L.A. Noire」「GTA」おなじみRockstargamesの新規タイトル。
GTAのような箱庭マップを東奔西走し街の平和を脅かす悪漢たちを逮捕するという内容です。

舞台は1947年のロサンザルス。
戦争が勝利に終わり好景気と成長の時代なのですが、大都市の片隅では様々な欲望が渦巻いており、闇に囚われた者が1人1人と犠牲となり消えて行く…。
そう、「L.A. Noire」という名の通り「ロサンゼルスの暗部」が語られる内容なのです。

主人公コール刑事は制服警官あがりのバリバリのホープ。沖縄戦で小隊を率いて勲章まで受けた勇者でもあります(このあたりは回想シーンで語られます)。
真相のためには上司の命令にも背いて突き進む正義感溢れるナイスガイ。かといって完璧な人間じゃないのもまた良し。パートナーとなるのが酒呑みの老刑事悪徳刑事というクセのある面々ってのもイイですね。


和ゲーの犯人探しゲームは絶対こんなの無理だろwと言うような奇妙奇天烈なトリックを二重三重にこねくり回して、一番怪しくない奴が犯人ってのがお約束ですが、「L.A. Noire」はビックリするほど現実路線
相棒の老刑事が「女が殺されたら大体犯人はダンナかボーイフレンド」と言う通り、ホントにそんな直球な事件ばっかりで逆に新鮮です。
ラスト10分で断崖絶壁に追い詰めて犯人の独白が始まるなんてこともありませんw

派手さはありませんが、人間の暗部を照らし出すような事件ばかりなので地味ながらも面白いです。

事件の数も20ぐらいあるのでポンポン進み、良くも悪くも後腐れなくストーリーが展開します。この淡白さは洋物っぽいなって感じですね。
特にラストの締め方は、いかにもR★だなァ…と思わずにいられません。


あと、前述のとおり主人公の回想として沖縄戦のシーンが何度か挟まれますが、日本人にとっては少々キツイ場面があります。今の時期(お盆前)に見るのは特に。
とある犯人の部屋とか、ね。



R★△



「L.A. Noire」で特筆すべきは目撃者や容疑者の表情を読み取り嘘をついていないか隠し事をしていないかを探るフェイシャルアニメーションリップシンクも英語の発音通り動いて完璧ですし、CGキャラの表情付けもここまで来たかと感服のひとことです。

そしてもう1つ凄いのは街の作り込み。1947年のロサンゼルスの街並みを90%再現しているとのこと。
広さを売りにする箱庭ゲーは多々ありますが、それらの殆どはアウトドアフィールドで稼いでいるモノ。建物がミッチリ並んだ「L.A. Noire」ほど密度の高い箱庭は見たことがありません。

「GTA IV」以降Rockstargamesは大作志向を突き進んでいますが、本当に業界のフラッグシップを生み出し続けているなと感心せざるを得ません。
かつてはこのポジションにセガやスクウェアなど日本のメーカーがいたんですけどねェ。


犯人探しゲーをやったことがある人なら一度は遺留品探しで躓いたことがあるでしょう。
全部のフラグを立てないと次に進めないのに、どうしても「何か」が見つからなくてイラつく。しょうが無いのでコマンド総当り or 全箇所クリックでヒィヒィ言いながら探した覚えがあるでしょう。
そこで登場するのが「直感ポイント」
回数制限アリですが、現場検証や取り調べのヒントを与えてくれます。
特に取り調べのはプレイヤーの何%がこのヒントで正解しました、なんて統計が表示されています。こういうネットワークの使い方も面白いですね。


最先端技術と徹底的な労力を注ぎ込んでの作り込み、そしてプレイしやすくしてくれる配慮。
洋ゲーは大雑把で不親切だと言われた時代は遥か遙か昔に過ぎ去ったのだと思い知らされます。



外道が! 地獄に落ちろ!



パッと見では「GTA IV」とあまり変わらないように見えますが、プレイしてみると方向性がかなり違うのが分かります。

「GTA」は箱庭スタイルをメジャーにしたゲームだけに、その世界を楽しむということに重点が置かれています。数々のプレイスポットや寄り道要素に収集アイテム等々。まさにテーマパークの如くです。

しかし「L.A. Noire」は高精度の街の作り込みをウリにしている反面、楽しみ要素は殆どありません。アイテムと車両の収集要素がある程度です。
捜査の展開でバーやボーリング場に入ることがありますが、事件の話をするだけ。

イトコとストリップに行ったりバイク仲間と飲みに行って飲酒運転してパトカーに追われたりディスコで踊り狂って女の子ゲットしたりなんてシティライフをエンジョイする要素が全く無いのです。

ここまで作りこんでるのに勿体無いですよねェ〜。

遊んでないで捜査に専念しろ、って事なんでしょう。
世界を楽しむのではなく、物語を刑事の職務を楽しむゲームなんだという事です。

でも、そりゃこれから犯人ひっ捕まえに行くぜ!って時にオッサン刑事とボーリングいってキャッキャウフフしてりゃ雰囲気ブチ壊しなのは分かりますが、娘同然の子が拐われた!早く助けに行かねば!って緊迫した場面でも、ヤクザどついて巻き上げた金でキャバ嬢と温泉行ったりするゲームがあるんですから、ちょっとぐらいは寄り道させてくれても良いと思うんですけどねェw


寄り道要素として「路上犯罪」というものが時折挟まれてきますが、これがちょっとGTAテイストを残しています。銀行強盗相手にドンパチやるなど、短いながらも爽快感あるアクションが楽しめるのものです。
しかし中にはクツ泥棒なんて軽微な犯罪も撃ち殺して事件解決!ってのはどうなんだと思いましたがw



単純に主人公がギャングがポリに変わっただけではないのです。
しかしその折衷案があればまた楽しそうですよね。
「GTA SA」に登場した悪徳警官テンペニーのように「強きを助け、弱きをくじく」警官なんて楽しそうじゃないですかw

私がよくレビューで言っていますが、最近のR★はアナーキーさが足りない!

次回作はこれぐらい反社会的でアチラの良識派の方々に糾弾されるぐらいのものを期待したいと思います。



コメント
未だに直感ポイントの使い方がよく分かりませんw
今になって酒飲みの老刑事の相棒が好きだったなぁ…と
ロイを隣に乗せながら、思ったりしています。

ロサンゼルスの暗部っていうのは、しみじみホントですよね〜(^^;)
まだクリアまではいってないので、クリア目指して頑張ります!

レビューお疲れ様でした♪
  • にゃんちゃん
  • 2011/08/08 8:54 AM
レビューを読んだ感じでは、当初から自分が
想像していたゲームに近いみたいなので、買って正解でした。

特にフェイシャルアニメーション…ですか?
2Dでは似たシステムが神宮寺でありましたが
あれとはレベルが違うでしょうし、これがかなり楽しみですね〜。
●にゃんちゃん

直感ポイントは活用しないともったいないですよ〜。
ロイ君はあのゲームのヒール役ですからねぇ。
彼もまだまだ出てきますよw

●いっしんさん

大プッシュまでは行きませんが時代の最先端を行く良作なのは間違いないでしょう。

神宮寺にもありましたねぇ、すっかり忘れてましたw
当然ケタ違いの差がありますが。
  • 管理人
  • 2011/08/10 10:51 PM
昨日クリアしました。

面白かった葉面白かったけど不満点がいくつかありましたね

走るボタンが銃を撃つボタンと同じだったりとか
銃弾の数が表示されなかったりとか
普段から銃を撃ちまくれるわけではなく銃撃戦をするときしか撃てないとか
普段から逮捕できるわけではないところとか(トゥルークライムや新宿の狼は普通に逮捕できますけど)
  • polga
  • 2011/11/18 3:56 PM
箱庭の作りは凄いけど、どことなく小慣れてない感じはありましたね。
捜査やフェイシャルアニメーションに力点が置かれててアクションゲーとしての基礎の部分がややおざなりな感じで。
  • 管理人
  • 2011/11/20 9:31 PM
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