『ダンボール戦機』レビュー
2011.07.24 Sunday
この戦いは、もはや遊びではない。
「イナズマイレブン」や「レイトン教授」などのヒット連発で今一番ノってるゲームパブリッシャーレベルファイブの新作「ダンボール戦機」を紹介します。
LBXという手のひらサイズの小型ロボットを戦わせる「プラレス三四郎」や「メダロット」と同様のホビー物なんですが、無駄に話が大きくなって熱き魂の少年少女が世界を救うってところまでいっちゃうコロコロ系熱血ホビー漫画の王道路線を突っ走る物語でもあります(実際コロコロに連載中)。
LBXがワールドワイドに大流行している世界で、おとなも こどもも おねーさんも皆〜んな夢中です。
何をするにもLBXありきで、
番長が学校を牛耳るのもLBX、
企業や邸宅のセキュリティもLBX、
要人の狙撃もLBX、という普及っぷり。
せめて狙撃は普通のライフル使おうよ!
まァ、終始こんな調子なので突込みどころ満載なのですが、そもそもコロコロ世代をターゲットにした内容ですから大人げない揚げ足取りなんて野暮でしかありません。
それにプレイを進めているとだんだんこの世界が心地良くなってきますしね。
キャラデザはレイトンやイナイレと同じ人らしく、良い意味でマンガチックな味のあるデザインしています。ライバルはブラックジャックですしドロンボー一味みたいなのも出てくるので、ちょっと分かってるオトナはそういったオマージュを見つけてニヤリとするのも一興でしょう。
LBXも中盤までは地味な一般機体ばかりでパッとしませんが、後半からは派手で個性的でグッとカッコ良くなります。月光丸とか最高ですよ!
ゲームはアドベンチャー+ロボットアクションバトル。
アクションはダッシュ・ジャンプ・ロックオンを駆使して戦うオーソドックスなバーチャロン系。操作感はシンプルにまとめられていて悪くありません。武器チェンジがもっとクイックだったら良かったかな?銃器系がちょっと強すぎる気がしましたが。
難易度は後半急にアップする感じがありましたが、全体的にはそんなに難しくはないでしょう。
「ダンボール戦機」のウリの1つでもあるカスタマイズはLBXの頭や腕パーツを交換できるってモノですが、パーツそのものにレベルがあり同じ系統のパーツを使い続けるほうが有利なのであまり意味がなかったのが残念ですね。
結局は主人公機のままクリアする人が大半でしょう。
基本性能をアップするコアパーツの交換はパズル的で良かったんですが。
ゲーム自体の不満はあまりありませんでしたね。ややロードの頻度が高いかなってぐらいでしょうか。クエストが似たり寄ったりだとか変に金がかかるのがイマイチでしたが。
名作!とまでは行きませんが、レベルファイブらしい手堅いしっかりした作りが好印象です。
動画補完計画
「ダンボール戦機」のパッケージの最大の特徴はプラモデル同梱だということ。
プラモなんかイラネという意見もあるでしょうが、いざ作ってみるとその好キットっぷりに驚かされます。
ニッパーを使わないでランナーからパーツを外せますし、そのパーツも頭部や脚部ごとにアイコン分けされて判別しやすい工夫がなされています。
プラモ初心者にはうってつけのキットでしょう。
スカートが邪魔で脚があまり上がらないかな?と思ってましたが、それ自体が上下にスライドするので予想より可動域が広いのがGOOD。スカートパーツが分割・開閉すれば完璧ですが、流石にそこまでは求められませんかw
これで武器が付いてれば言う事なしでしたのに、惜しい。
ゲームに登場するものが実寸(?)で手元にあるってのはなかなかいい感じですよ。
といっても、このAX-00って機体は序盤しか使われないんですけどねw
プラモデル屋にいくと様々なLBXのキットが売られていて、ダンボール戦機ブランドの工具セット等もあり色んなキャンペーンを仕掛けていますので、バンダイもこれを起点にプラモを若年層に浸透させたいんだなというのがよく分かります。
実際によく売れているそうですしね。素晴らしい。
ストーリーは第○章というチャプター形式で構成されています。
内容盛りだくさんで展開がやや端折り気味でしたが、アニメ版では物足りなかった部分をキッチリ補完してくれますのでゲームにハマった方ならアニメを観てみるのもオススメです。
逆に考えればゲームはアニメのダイジェスト版とも言えますが。
アニメはLBXが重厚感と躍動感の溢れる戦いをしていますので、普通にロボアニメとして観ても楽しめるでしょう。
ちなみに今現在(2011年7月下旬)は世界トーナメント「アルテミス」の最中で中盤最大の盛り上がりポイント。
ネットからも観れますので是非。 >>あにてれ:ダンボール戦機
そして冒頭にて触れましたコロコロコミック掲載のマンガ版。
これが予想以上にイイw
レビューの検証用にと何十年かぶりにコロコロ買って読んでみましたが、掲載漫画の中で一番熱くて面白かった!コロコロ系ホビーというよりジャンプ黄金期の友情・努力・勝利!みたいな感じでゲキアツでしたよ。
たまたま当たり回だったのかもしれませんが、ゲーム・アニメ・マンガの中で一番でしたねw
それら4種のメディアミックスで展開している「ダンボール戦機」ですが、何処をとっても隙がなくホント凄いなと感心せざるを得ません。
あまり金を落とす層への訴求ではないのですが、プラモやらロボット物やらという近年高年齢化しつつあるジャンルをコロコロ世代へアピールするというのは今後10年20年そのジャンルが活発であり続けるために必要なことなのです。
私自身もロボットには様々な関わりや思い入れがありますので、「ダンボール戦機」はゲームのみならず各メディアに対しても応援していきたいと思います。
- 和ゲー レビュー
- 23:18
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何をするにもそのロボットが出てくるあたり、
なんかポケモンみたい〜と思ってしまいました。
ダンボール戦機、面白かったみたいですね(*^^*)
これは続編くるかなー?