『Red Faction: Guerrilla(レッド ファクション ゲリラ)』レビュー
2009.06.25 Thursday
のび太メイソンの火星開拓記
今回紹介します「Red Faction: Guerrilla」は火星を舞台にしたサンドボックス系ゲームです(いわゆる箱庭ゲー)。
主人公メイソンは火星に住む兄弟の元にやってきますが、到着早々EDF(Earth Defend Force/このゲーム上での敵側)に襲われて兄弟を殺され、自分も危ういところを間一髪反政府ゲリラに救われてその活動に参加するといったプロローグとなっています。
火星の重力は地球の1/3なので、地球育ちの主人公はとっても身軽。ぴょーんとジャンプすればかなり飛べますし、高いところから落ちてもそんなにダメージは食らいません。
地球ではひ弱ないじめられっ子が重力の軽い星に行けばスーパーマン!ってのは藤子F不二雄SF(すこし・不思議)の鉄板ネタですが、「Red Faction: Guerrilla」はまさにそんな感じ。
少々のダメージもものともせず(大半のゲームがそうですがw)、スレッジハンマー1つでビルをも粉砕!崩れ落ちる鉄骨の下敷きになっても大丈夫。
地球では底辺のダメ人間だった主人公が
圧政に苦しむ火星の民を救う救世主となるのです!
(やや誇張アリ)
Dokkan!Dokkan!突いてる Dokkan!Dokkan!バイオレンス
「Red Faction: Guerrilla」のウリは「破壊」です。
これに特化したゲームと言っても過言ではないでしょう。
ハンマーでロケットランチャーで暴走トラックで、ビル・橋梁などあらゆる建造物が破壊可能。敵を倒すよりも建物を壊してる時間の方が長いぐらいです。
このゲームの建物は非常に脆い。平屋の施設ならトラックで突っ込んだだけでモノの見事に壊れます。コンクリートではなく発泡スチロールの壁か?と思うぐらい容易く壊れます。
車より弱い建物ってどないやねん!と思いますが、ここは火星なのでそういうモノなのでしょうw
地球の概念で考えてはいけません。
通常のゲームでは建物を含む地形というのは絶対的な存在です。
壁があるから進めない。扉が開かないから出られない。というのはテレビゲームにおける不文律のような物ですが、「Red Faction: Guerrilla」では文字通りその壁を壊しました。
行く手を遮る壁なら壊せ!開かない扉はぶっ飛ばせ!
どこかの人生訓のようにも聞こえますが、この体験はなかなか新鮮です。
ただ調子に乗ってやりすぎると、前に進めなくなったりアイテムが手に入らなくなったりするので、程々に。
基本武器のスレッジハンマーがまた強力。
このゲームのシンボル的存在でもありますが、建物も壊すのはもちろん敵を倒すのにも使い勝手が良いので重宝します。
遮蔽物に隠れながらダッシュで近づきハンマーで撲殺!
壁に隠れていても壁ごと粉砕!
重力が軽いのでそれだけ吹っ飛んでいくのもまた爽快です。
武器も様々でパワーアップ要素があり、それを広げていくのも楽しいのですが、恐らく私は敵を倒すのは銃器よりハンマーの方が多かったでしょう。寄り集まっている敵に向かってハンマー無双するのが楽しいんですよw
それにウォーカーという二足歩行ロボットもなお良し!
ザブングル(≠芸人)に出てくるウォーカーマシンのような姿ですが、これに乗って暴れまくるのが最高に気持ちいい!
兵士をなぎ倒し、戦車をひっくり返し、施設を倒壊させる!
サブミッションで「HEAVY METAL」というものがあり、このウォーカーに搭乗して時間内に一定数の敵を倒す・壊すというもので、その時の画面は爆炎と崩壊と絶叫にまみれて最強にハイテンションッッ!!!
「GTA」でいうところの「メッタ殺しタイム」ですが、「Red Faction: Guerrilla」の一番美味しい部分を余すところ無く堪能できます。
悪い点はやや単調というところですね。
マップには、シナリオを進めるためのメインミッションが少しと、施設破壊・車ドロ・捕虜奪還、そして先述のヘビーメタルなどのサブミッションが点在し、それらをこなして進めていくのですが、マップ上の大半がサブミッションなのでややバリエーションに欠けます。メインミッションも基本的には何かを壊しに行くか誰かを殺しに行くかなので、あまり幅はありません。
地形も赤茶けた荒涼とした大地といかにも火星といった殺風景な景色ばかりですし、キャラクターを描くということを全くしていないので主人公にも脇役も全然魅力がありません。
「Red Faction: Guerrilla」は終始何かを壊しているゲームでこの部分は非常に楽しいのですが、世界や演出を彩るという箇所が薄いのが残念でした。
そういう素っ気ないところも火星らしいとも言えるかもしれませんがね。
「破壊」という豪快さをコンセプトにしているにもかかわらず、実に丁寧に作られて小綺麗にまとまっています。しかし破壊以外にトンガった部分がないのもまた事実。もうちょっとお遊びがあればなお良かったかと思います。
「Red Faction: Guerrilla」は「Saints Row」と同じ開発会社ですが、セインツのようなアホっぽさはまるでありません。そこが個人的に残念でもありましたw
何にせよ新機軸の面白さを提供してくれたタイトルですので、これっきりで終わらずに今後の展開に期待したいと思います。
夏には日本語版の発売も予定されていますので、興味を持たれた方は是非ともプレイして頂きたいです。残酷表現などは全然ありませんので、恐らく変更点など無いまま発売されるでしょうし。
- 洋ゲー レビュー
- 23:41
- comments(2)
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レッドファクション1はなかなか面白かったのでこれも買ってみます