『北斗の拳 北斗神拳伝承者の道』レビュー
2008.06.01 Sunday
俺の名を言ってみろ!
かつて90年代、当時の少年はこぞって少年ジャンプを読み、連載漫画の動向に熱狂し、我先にジャンプを買い求める時代がありました。いわゆる「ジャンプ黄金期」と言われる時代。
そしてその躍進の引き金となったのは世紀末バイオレンス漫画「北斗の拳」です。
サンデーの「タッチ」や「うる星やつら」などが人気を博していた時代に突如現れたジャンプの救世主は、強烈な暴力描写と強敵(とも)との死闘の果てに描かれる漢(おとこ)たちの生き様は少年達のハートを鷲掴みに。
誰もが世紀末の猛者のように「雄々しく生きたい」と思ったのでした。
そして近年はパチスロ機のヒットによりブームが再燃。映画にスピンオフ漫画にと様々な展開がなされ、その中登場したのが今回のDS版「北斗の拳 北斗神拳伝承者の道」です。
退かぬ!媚びぬ!省みぬ!!
北斗神拳の「秘孔を突く」とDSの「タッチペンでタッチ」は非常に似た動作なので親睦性は極めて高い。誰でも思いつきそうな事なので、逆になぜ今までDSで北斗ゲーが出ていなかったのがが不思議です(パチスロ物は別として)。
北斗百裂拳に代表されるような、敵を突いて突いて突きまくる!というようなアクションは非常にやってて気持ちいいです。これは今までの北斗ゲーには無かった感触です。
ただ、しかし北斗のウリの1つである人体が内部より破壊されて木っ端微塵というスプラッタ描写はありません。ガラスがパリーンと割れるようなエフェクトです。
ここは大いに不満でした。
爽快感で言えばファミコン版やマーク3版にも劣ります。
このソフトは「A区分(全年齢対象)」で発売されていますので、演出がヌルいのはこのせいなのでしょうか。
雑魚どもはまぁそれでも良いかもしれませんが、せめてステージボスにはそれなりのエフェクトを用意して貰いたかったところです。
やった!倒した!というカタルシスに欠けましたね。
ゲーム本編は原作漫画に少々の動きや効果音とボイスをつけた物で進行していきます。
しかしダイジェスト式に展開していますので、原作を知らない人にはちょっと意味不明かもしれません。
それと気になったのがケンシロウの中の人こと神谷明氏の声。なんか軽いんです。ケンシロウと言うよりはシティハンターの冴羽僚。
ジード戦ラストの「北斗百裂拳!」はズッこけそうになりましたよ。
それとしょうがない事ですが、レイの中の人もちょっと…。塩沢兼人氏が故人なので新録出来ないならば過去のライブラリからってのは出来ないものなのでしょうかねェ?
ラオウの内海賢二氏はもう言うことありません。拳王様の声はこの人以外にありえません。どっかの俳優とは比べくもない威圧感は流石です。
わが生涯に一片の悔いなし!
「北斗百裂問」というカルトクイズがあり、それなりのファンを自認する私でもかなり苦戦しました。大まかな登場人物などは覚えていても、秘孔の名前なんか知りませんよ〜w
このクイズと原作を知ってないと掴みづらいストーリー、完全に顧客ターゲットは間違いなく「当時熱狂した人」でしょう。
が、しかしレーティングはA区分でバイオレンス要素は激薄。ここはやはりZもしくはD区分ぐらいで割り切って作って欲しかったですね。
作り手の「愛」を感じられる作品だけに惜しかったところ。
次回作に期待!…と言いたいところですが、やはり北斗の拳の一番面白いのはラオウ編までなので続く天帝・修羅の国編は正直興味薄いですw
- 和ゲー レビュー
- 18:10
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