『Soldier of Fortune : Payback(ソルジャー オブ フォーチュン:ペイバック』レビュー
2008.01.10 Thursday
※日本未発売
この風、この肌触り、この匂いこそ戦争よ!
当ブログには珍しく今回はFPS(First Person Shooting/一人称視点銃撃戦ゲーム)です。
私はいままでFPSにはあまり興味が無く、おさわり程度にしか触れてこずで、360には「HALO 3」「BioShock」「Call of Duty 4」と名だたるFPSが多々あるにもかかわらずそれら全てをスルーしてきました。
しかし今回の「Soldier of Fortune : Payback」はプレビュー動画を観た時からちょっと惹かれるモノを感じましたので購入してみました。(苦手意識を克服したいというのもありますし)
ですので、このレビューは「FPS初心者からの視点」で書いております。上級プレイヤーからすれば「何を言っているんだ?コイツは」な所もあるかも知れませんが、そこは大目に見ていただければと思います。
さて、この「Soldier of Fortune」はシリーズ物で、当初より敵兵の損壊っぷりが話題となったゲームでした。私がグロゲーの味を知った時、それ関連で調べてみるとかなり名前を見かけましたので、その筋では古くから知られたタイトルだったようです。
見て下さいこのうれしそうな死に顔…
あなたはこんな顔で死ねますか?
発売前の海外レビューを見ると、たいしたことは書かれていなく「凡百のFPS」という評価でした。
しかし、私にしてみれば案外楽しめる良ゲーでした。
何が良いかと言えば、敵のリアクションとステージのバリエーションです。
敵の損壊っぷりは今回も光っていますが、むしろそれよりも「死のみぎわのあがき様」が良いですね。
まさに時代劇の名斬られ役・福本清三氏の様です。
バーチャコップなど一昔前のガンシューですと死に様というのは、やられモーションのあと点滅して消える、ってのがパターンでしたが、「Soldier of Fortune : Payback」の死に様は人体欠損の表現も含めて実に「らしく」あがいて死にます。
敵を倒すのも当てた弾数ではなく被弾した箇所が重要ってのがイイですね(ヘッドショットはどのゲームでも基本ですが)。例えば「ハンドガンなら3発・アサルトライフルなら2発当てないと死なない」ではなく、当たった箇所が腕とかならまだ生きていて反撃してくるし、腹に当たれば1発で死ぬ、って事です。
ヒットポイントをゼロにすれば死亡ではなく、心臓撃たれりゃ即死ですよ、と。
「Stranglehold」などは前者でしたが、こういうシステムはやはりどこか「ゲームちっく」になります。
実際に肩をかすめた程度ならまだまだ元気でしょうし、脚を撃たれりゃ移動力はゼロになる。腹・胸・そして頭を撃たれれば致命傷。フツーに考えれば当然ですが、その当然のリアクションをきっちり取ってくれてますので上手く「生っぽさ」を出せていると思います。
数発鉛玉ブチ込みゃあオダブツというのは一緒ですが、その微妙な差にリアリズムと説得力が産まれます。
走ってる敵を撃つと、勢い付いたまま前のめりに倒れるってのも芸が細かくてGoodです。
前作はかなりグロアクションで有名だったそうですが、今回はエグ味は抑え気味にしダメージリアクションに重点を置いているように思えますがどうなのでしょうか?
ステージも市街・ジャングル・山岳・パイプライン・ビルと多彩なのも嬉しいところ。
他の有名FPSのイイとこ取りらしいですが、それらは知らないので全然OK!w
武器も豊富ですが、野外戦は次々に弾が手に入るAK47にスナイパースコープつけれてばかなり強いです。
アサルトライフルでスナイプなんて現実不可能ですが、そういうツッコミを入れるのは野暮ってモンでしょう(ゴルゴ13がM16で狙撃するのは完全にフィクションだって元グリーンベレーな人が本に書いてました)。
FPSって兵士のゲームじゃなく、アクションヒーローのゲームなのね
名も無きザコ兵達は見事なやられっぷりステキですが、ステージボスは意外に淡泊。
日本の作品ならゲームに限らずなんでもそうですが、ボスクラスのキャラはやられた後必ず捨て台詞など吐いてから逝きますが、「Soldier of Fortune : Payback」では「ボス倒しました→次のミッションのブリーフィング」とビックリするぐらいスピーディ。
せめて「Mission Complete」ぐらい出してよ〜。倒したッ!っていうカタルシスがないよ〜。
それに前述の「ゲームちっくじゃなくてイイ」ってのがボスは除外されます。こいつらはモロにヒットポイント制なので顔面にマシンガンの弾を連射で喰らわせてもまだピンピンしてます。
たしかにヘッドショット1発で終わっちゃえばカッコつかないってのは分かりますけどねェ。
ちょっとボスだけ流れから逸れちゃってる感がありますのがどうかな?と。
でも、まァ主人公も弾喰らっても数秒で体力元通りという人間ですので、タフガイっぷりはボスの比じゃないんですけどね。
ブリーフィング画面などの文字が異様に小さいのは困りました。
私は英語のヒアリング出来ないのでリーディングでストーリーの流れを掴んでいますが、文字が小さくて読めないので会話の内容が何言ってるのか、何をどう攻略しなければならないのかも不明なまま進んでいました。
ですのでラストが何故ああなったのか意味不明なままです。
そのラストもスッキリ終わらせてくれなかったってのも不満点ですね。
それと数秒大人しくしてれば体力回復ってシステムにはちょっと違和感を覚えました。
最初は体力の治し方が分からないけど気が付けば治ってるという状況が???でしたが、そういや「Gears of War」もそうだったなと思い出し納得しましたが、これってFPSにはよくある仕様なんでしょうか?
ゲームプレイ自体に不満は感じませんでした。
初心者ゆえ経験が全然無いのでこんなものなのかな?って感じでしたし。
最初がカンジン
百戦錬磨のシューターからすれば「Soldier of Fortune : Payback」は大した特徴のないありきたりなFPSらしいですが、逆に初心者からすればその「ベタ」さが「ベター」であり、チョイスとしては多いにアリだと思います。
しかしそもそも日本で人気のないFPSで尚かつ手足もげまくりで日本発売するアテがナッシングなゲームを選ぶ物好きな初心者ってのはそうそう居ないとは思いますがw
でもまァ、このゲームのおかげでFPSに対する苦手意識もかなり解消されまして、ゲームジャンルの選択肢が広がった事を喜んでいます。
一般的にはグロテスクな悪趣味で見るべき所のないゲームでも、私にしてみれば世界を広げてくれた素晴らしいゲームでした。
余談ですが、新しいジャンルに挑戦する時の最初のタイトルって重要ですよね。
かつて恋愛シミュレーションがブレイクした頃、私も食わず嫌いじゃイカンだとろうと思い、某ゲームをプレイしました。初回はもの凄く新鮮で楽しかったのですが、2-3回のプレイでゲームの流れやロジックが見えてしまい「ああこれはプログラムなんだ」と当たり前の事に気が付き、一気に醒めてそれ以降恋愛物はやってきていません。
あのゲームの作りが浅かった故にその後には繋がりませんでしたが、もしそれが私の心をガッチリ捕まえて放さないような神ゲーだったとしたら、今頃エロゲーで泣きながら「○○○○は文学」なんて言ってる痛いゲーマーになってたかもしれませんw
まァ、美少女ゲーマーとグロゲーマー、どっちが痛いかは目クソ鼻クソですけどねw
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- 01:29
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もちろんSOFPも買いますた。確かになんの変哲もない普通のFPSでこれといってここが凄いってところがなくて死ぬモーションがやたら凝ってるくらいですたね。やたらと敵が突っ込んできてFPS版無双みたいな俺つえええができて初心者にはいいかもしれませんね。私なら初心者にはHALOをオススメするけど
ギャルゲーなら"うたわれるもの"オススメですよ。獣耳萌え〜