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『The Elder Scrolls IV: Oblivion(ジ エルダーズ スクロールズ 4:オブリビオン)』レビュー

オブリビオン


「RPG」は(株)バンダイの登録商標です。(by セガガガ)

RPGとは「Dungeons & Dragons」に代表されるテーブルトークと言われる形式から始まりました。
1人のゲームマスターがシナリオを作り、その他複数のプレーヤーに状況説明し行動させる事で物語を紡ぎ、キャラクターを成長させていく遊びです。プレーヤーがキャラクターを演じる(role play)遊び(game)なので、Role Playing Gameなのです。
ゲームマスターは物語作りから進行まで全てを仕切らなくてはならなく、楽しいのですが大変なポジションでした。
で、そのマスター役をパソコンにやらせてしまおうとして始まったのがコンピュータRPGの始まりです。

しかしその後(特に日本では)「成長」「物語」の部分ばかりが突出してしまい、今時の国産RPGは、A地点から出発して道中のザコを倒しB地点へムービーを見に行く(コレをエンディングまで繰り返す)といったゲームばかりになってしまいました。
主人公キャラはプレーヤーの思惑は関係なしに主義主張を言いまくりで、一番肝心なキャラクターになりきるという部分が欠落してしまったのです。

しかし、海外RPGは古き良きテーブルトークの魂を忘れてはいませんでした。
まさにこれぞRole Playing Gameともいうべきゲームがこれ「The Elders Scroll IV Oblivion(オブリビオン)」です。


「雨の中、傘をささずに踊る人間がいてもいい。それが自由というものだ。」(by ロジャー・スミス)

舞台は人間やエルフにオーク等の種族が混在し生きている世界、シロディール。
ひょんな事からこの地を統べる皇帝の暗殺現場に立ち会ってしまい、世界の命運を握るアミュレットを託された名も無き冒険者がプレイヤーなのです。
シロディールの命運は貴方の双肩にかかっている!
果たしてこの美しき世界を魔の手から守る事が出来るのであろうか!?

、とありがちなプロローグを書きましたが、ぶっちゃけシロディールの命運なんざどうでもいいんです!
メインシナリオほったらかしで好きな事やってて良いのが「Oblivion」の魅力です。魔法道を究めるも良し、闇に紛れし暗殺者として生きるのも良し、本が好きな人なら数百冊はあるといわれる書物を読んで廻るのも良し。当然、全部やるのもまた良しなのです。
ちなみに本の中には「トカゲメイドの官能小説」なんてものあるのでそれを探して旅するってのも面白いかも知れません。(かなり短いので期待するとアレですがw)

海外ゲームは自由度が高いとよく言われます。その筆頭がGTAでしたが、「Oblivion」をやってみると案外GTAは自由度が低かったなと思います。GTAも最初からやれることは色々ありますが、ミッションを進めないとやれることも行けるとこの幅が広がらないので、自ずとシナリオを進める事になります。

しかし「Oblivion」は成長によって出来る事が増えるという事はありますが、基本的に何処にでも行けますし、山の様にあるミッションも好きな様に進められ、同時に放置も自由です。まさに冒険者の如く、何処に行って何をするかは全てプレーヤーに委ねられているのです。
道を歩いていると村を見つけた。
村人と話してみると厄介事をかかえているらしい。
ここは私に任せたまえ!と意気揚々と問題解決に向かったものの、
思いのほか困難で「やっぱ辞〜めた」と知らん顔して旅を再開する…

といった事を普通にやれます。

しかも「自由度が高い」と言っても「ウルティマ online」のように世界に放り出されて後は勝手にしろ、というような投げっぱなしジャーマンなゲームではありません。先述の様な一度受けたクエストはいつでも確認出来て再開も出来ますし、マップ上でマーカーを確認する事で何処に行けば良いかも教えてくれます。しばらく「Oblivion」をプレイしてなくて「何処まで進めたか忘れた」としても何ら問題ありません。ジャーナル画面でクエストを確認し、マーカーの所まで行けば良いだけの話しです。

さらにはマップ上の言った事のある場所、もしくは主要都市なら一発でワープ出来たり、ゲームレベル(敵の強さ)をいつでも変更出来たり、と洋ゲーなのに親切すぎるほど親切なこのゲーム。
正直、もうちょっと突き放してくれてるぐらいの方が良いのにな、と思わなくもないです。


世界は生きている

もう1つの「Oblivion」の特徴として、千人を超える住人達がおのおのに行動しているという点です。朝起きて、昼間は仕事に精を出し、夜はちょっと酒場で飲んだ後に家で寝る、というような行動を取っているので非常に「その世界に生きている」感を醸し出しているのです。
人間やデミヒューマンはもちろん、モンスターや野生動物も自分自身の考えのもとで行動しますので、追い剥ぎに襲われた!逃げているところにモンスター出現!泣きっ面に蜂かと思いきや、追い剥ぎとモンスターが交戦し、片方が倒れたところでもう片方にトドメを刺す、なんてこともあります。

クエストに登場する人物でも途中で死ぬ事もあります。シナリオの都合で無理矢理殺されるのとは違います。
私がプレイした中でこんな事がありました。
騎士になりたいという雌オークと行動を共にする事になった。
領主様に○○を倒したら騎士にしてやってもよいぞよ、と言われたので、
一緒に戦いに赴くも雌オークはあえなく討ち死に。
結局、付き合いで行った私一人が騎士になった。

まるで友人が応募したオーディションに付き合いで行った方が合格してしまうアイドルのようですw
生前、騎士への思いを熱く語っていただけに複雑な心境でした。
(ちなみにこのゲームに復活の呪文はありません)

もちろん展開が気に入らなければリセットしても良いのですが、そういう不測の事態もまた「Oblivion」という叙述史の一遍と思って続行するのが正しいあり方ではないかと私は思います。
村人のいざこざに巻き込まれるのも、道中出くわしたトロールに追いかけられるのも、宿屋で吸血鬼に噛まれて吸血病を患うのもまた「Oblivion」なのです。

こういった見事なまでに作り上げられた箱庭世界の中で高い自由度をもって行動する。一本道RPGとは違う、100人プレーヤーがいれば100通りの物語が出来上がるゲーム、それが「Oblivion」なのです。


可愛い達磨ちゃん

不満はズバリ、字幕でしょう。これには難儀させられます。
私のモニタは10年ぐらい前のブラウン管にAVケーブル接続といった環境ですが、とにかく文字が見にくいッ!サイズはそこそこあるので読めなくはないですが、とにかく漢字が潰れがち。
呪文名とか巻物とか何の効果か分からなかったりします(苦笑)。
今時の液晶やらハイビジョンのTVがどれぐらい普及してるのか知りませんが、私と同じような環境のプレーヤーは多いでしょう。
オリジナルの英文と同じフォントサイズで同系の書体なんでしょうが、見にくいってことは発売元のスパイクも分かってたはずなので、もっとゴシック体の視認性の高いフォントを使って欲しかったですね。
パッチで対応してくれるそうですが、最初っから組み込んでいてくれよと思います。

あとよく言われています、キャラの顔が濃いって件は私は全然気になりませんでした。
普段から洋ゲーばっかりやってますし、元々「ドラゴンランス戦記」「SPAWN」とか読んでたクチなので昔から洋物には慣れてましたので問題なしです。

でも、実際すぐ慣れると思いますよ、ホント。
私も最初はさすがにオークやトカゲの顔はキツいなァと思ってましたが、すぐに見慣れました。何十時間とかやってますとコロールのダル=マちゃん(妹系雌トカゲ)とか可愛く見えてくるから不思議w


1000回100時間遊べるRPG

いろいろと褒めましたが、万人が楽しめるゲームではないでしょう。事実ネットの意見を見てみても「私には合わなかった」と早々に投げ出した人が少なからずいるようですし。
自由なゲームデザイン洋物丸出しの濃いキャラ地味な演出、と国産RPGと真逆なゲームですので、それに慣れている人には合わなくてもしょうがないと思います。
しかし、ハマれる人ならとことんハマれます!
エンディングがないのでクエストのある限り延々とプレイ出来ますし、そうするとトータル100時間オーバーは必至!おまけにダウンロードコンテンツで新たな冒険も用意されています(日本語版はまだですが)。

当ブログのレビューは一応エンディングを見てから書く様にしてますが(例外多々あり)、流石にOblivionは全制覇まではまだ辿り着けていません。(でも70時間以上やってるので大目に見てくださいw)
まだまだ楽しいのですが、こればっかやってると他のゲームが出来ないのでとりあえず一旦中断する事にしましたが、たぶんまたいつか再開するでしょう。
それだけシロディールの地は魅力と興奮に溢れています。


PC版の話しですが、先述の「キャラが濃い」という点はMODというユーザーが開発したパッチを当てる事で「いかにも日本人好みの」美形キャラに変える事が出来ます。「oblivion mod」でググってみると出るわ出るわ。天野喜孝ばりのヨロイやら馬をバイクに変えたりとかやりたい放題ですな。
中には「全裸MOD」などというステキふしだらな物まで!

・・・いいなァ、ハイスペックPCって…。
(´・ω・`)



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